2016年3月14日月曜日

メコン調査(メコン瀑布上で潜水)

 
メコンの瀑布を見た後は
 
上流側へ移動してメコンに潜ってみました。
 
昨年の三月に訪問した際は
 
流れが強すぎて岸から10mも離れれば
 
泳げないくらい怖かったのですが、
 
今年は水位が低く流速も心配する程強くなかったので
 
みんなと安全第一を約束して
 
思う存分潜水を楽しみました。
 

早速、潜ってみると魚たちがたくさん出迎えてくれました。
 
何種類もの魚たちがいるのですが、
 
一番よく目に付くのがこのフグたちでした(笑)
 
このフグはPao turgidusというフグでこのエリアには多く生息しています。

 
何個体かタモで掬う練習相手になってもらい(笑)
 
フグと格闘させてもらいました。
 
余裕のある時に練習しておかないと
 
いざという時に採れないので・・・(笑)
 
地味な作業ですがとても大切です。
 
 
採ったフグは今回必要ないのですぐにリリースしました。
 
魚ってみんな種類によってもそうですし、
 
その時の条件などで動きが違うので
 
確実に捕まえるためには理屈ではなく、
 
経験が結果に大きく左右されます。
 
また、魚をじっくりと観察できるチャンスなのでとても大切な時間です。

 
今回のチームの一員として付き合ってくれた
 
運転手のティーさんです!
 
普通はお客さんを目的地に連れて行けば
 
後は次の移動まで昼寝するのがカンボジアの定番なのですが、
 
今回はすべての調査地で一緒に魚採りや潜水をしてくれました。
 
きっと楽しんでくれたと思います(笑)!

 
他にはスパイニールもたくさん見れました。(写真下のトゲウナギ)
 
この魚はとっても好奇心があって可愛い魚です。

 
そしてまたまたフグのPao turgidusです!
 
今回も50個体くらい見ましたね。
 
ある程度流れがあるのでフグが一か所に留まってっているので
 
フグの撮影にはもってこいでした。


 
こちらはキレイな巻貝です。
 
ダトニオと同じカラーの巻貝だったので思わず目が行ってしまいました。

 
そんな時に川底をじっと観察していると、
 
岩盤と岩盤の隙間に僅かな砂の溜りが・・・
 
でも、良ーくみるとなんだか様子が違います。
 
(写真下の指の先辺りです)

 
これがその砂の拡大写真です!
 
なんと全部巻貝なんです!!
 
いったいいくつあるんでしょうね~(笑)

 
そして、今回このポイントではどーしてもサンプルが欲しい魚がいたんです。
 
それが下の写真の魚たちSchistura属です。

 
まず1種目はキレイな体側の横縞と赤い尾鰭が特徴のSchistura khamtanhiです。
 
この魚は昨年もこのブログで紹介した魚なんですが、
 
キレイな写真を撮っていなかったので
 
ずっと水産局の写真を使わせてもらってたんです。
 
なので、今回はどうしてもキレイな写真を自分で撮りたいなと思っていたので
 
その思いを実現することができました。

 
2種目(写真下)は昨年の情熱大陸でも紹介した
 
未記載種のSchisturaです。
 
こちらは今タイの魚類学者さんが記載論文を書いているそうなので
 
いずれ名がつく魚です!
 
キレイで可愛らしい魚ですよね。

 
3種目は情熱大陸の撮影時
 
(本当はフォーバーダトニオの調査が目的だった)
 
に上の種と共に偶然出会って急きょ採集した種です。
 
こちらも未記載種という事で
 
同じく昨年大阪と東京で行われた「情熱教室」のイベント会場で
 
当時採集した個体標本を展示した思い出があります。

 
とても地味な魚ですが、
 
スレンダーな無地の魚体と尾柄にある小さな黒いスポットが特徴の魚です。
 
合わせてまだ4個体しか標本がないので
 
今後ももう少し集めないとデータとして十分なものが得られません。
 
それでも、今回はドライバーのティーさんの力も借りて(笑)
 
2個体採ったので貴重なサンプリング調査となりました。
 
メコンの不思議!・・・まだまだ奥深いです!
 
 

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